文の種類

 文の構造には、単文複文重文があります。
 さらに、文の意味によって、平叙文否定文疑問文感動文命令文などに分類することができます。


【単文】

 単文とは、主語述語関係が1つだけの文のことです。 主語が省略されることも多いので、述語が1つだけの文、と考えてください。

〈例文〉

 小さい鳥が空を飛んでいる。

〈解説〉

 [主語] 鳥
 [述語] 飛んでいる


【複文】

 複文とは、主語述語関係が2つ以上ある文のことです。1つの単文の中に、別の単文が入っています。主語が省略されることも多いので、述語が2つ以上の文、と考えてください。

〈例文〉

 私は、お母さんが作った料理を食べた。

〈解説〉

 [単文-1] 私は、料理を食べた。
 [単文-2] お母さんが作った。


【重文】

 重文は、複文のうちの1つで、主語述語関係が2つ以上あります。
 さらに重文の場合は、単文と単文が対等に並びます。前と後ろの単文が対等に並びますので、 前後の文を逆にしても意味は変わりません

〈例文-1〉

 私は魚が好きで、兄は肉が好きです。

〈解説〉

 [単文-1] 私は魚が好きです。
 [単文-2] 兄は肉が好きです。

 例文-1は、「兄は肉が好きで、私は魚が好きです。」のように、前後の文を逆にしても、例文の意味は変わりません。


〈例文-2〉

 大雨が降ったので、電車が止まりました。

〈解説〉

 [単文-1] 大雨が降った。
 [単文-2] 電車が止まりました。

 [単文-1]は原因、[単文-2]は結果を表しています。 もし、[単文-1][単文-2]を逆にした場合、「電車が止まったので、大雨が降りました」となり、意味が通じません。 このような場合は前後の文が対等とはいえないので、例文-2は重文ではなく、複文となります。


【平叙文】

 平叙文は、断定推測意志などを表します。 現実をそのまま説明するときに使うことが多いです。

〈例文〉

 [断定] 彼は大学生です。
 [推測] きっと晴れるだろう。
 [意志] 明日から頑張ろう。


【否定文】

 否定文は、そうではない、という否定を表します。文末に「~ではない」「~ではありません」「~ない」「~ません」などを使うことが多いです。

〈例文〉

 そうではないです。
 料理は好きではありません
 私は、その色が好きじゃない
 彼は行きません


【疑問文】

 疑問文は、疑問反語を表します。文語やビジネスの文章の場合、疑問を表すクエスチョンマーク(?)は、あまり使いません。平叙文と同様に、句点(。)を使います

〈例文〉

 [疑問] いつ行きますか。
 [反語] そんなことがあり得るのか。


【感動文】

 感動文は、感動を表します。文語やビジネスの文章の場合、感動を表すエクスクラメーションマーク(!)は、あまり使いません。平叙文と同様に、句点(。)を使います

〈例文〉

 あぁ、すごいですね。
 まぁ、綺麗な花。


【命令文】

 命令文は、命令禁止依頼などを表します。

〈例文〉

 [命令] 早く勉強しろ!
 [禁止] ここで遊んではいけません。
 [依頼] 携帯電話を使わないでください。