格助詞は、助詞の一つで、主に体言に付いて、文節と文節との関係を表す言葉です。
【格助詞一覧】
が・の・を・に・へ・と・より・から・で・や
【が】
1. 動作・状態の主体
〈例文〉
猫がいる。
2. 対象
〈例文〉
私は犬が好きです。
【の】
1. 部分の主語
〈例文〉
先生の書いた文章を読んだ。
2. 名詞の修飾
〈例文〉
大学の先輩と会った。
3. 並立の関係
〈例文〉
行くの行かないのと何度も聞かれた。
4. 体言の代用
〈例文〉
音楽を聴くのが好きです。
【を】
1. 動作の対象
〈例文〉
本を読みます。
2. 使役の対象
〈例文〉
お母さんを怒らせた。
3. 移動動作の起点
〈例文〉
家を出た。
4. 移動動作の通過点
〈例文〉
橋を渡る。
5. 移動動作が行われる場所
〈例文〉
公園を散歩する。
【に】
1. 時間
〈例文〉
10時に寝ます。
2. 存在の場所
〈例文〉
家にいます。
3. 移動先
〈例文〉
家に着いた。
4. 動作の向かう先
〈例文〉
先生に伝えました。
5. 目的
〈例文〉
買い物に行きます。
6. 行為・物の与え手
〈例文〉
彼女にケーキをもらった。
7. 変化
〈例文〉
日本語が上手になった。
8. 用途
〈例文〉
この本は、料理を作るのに役にたつ。
9. 原因
〈例文〉
病気に苦しむ。
10. 比較基準
〈例文〉
お父さんに似ている。
【へ】
1. 方向
〈例文〉
家へ帰ります。
2. 動作の対象
〈例文〉
母へ電話する。
【と】
1. 引用
〈例文〉
「はい」と言いました。
2. 並立の関係
〈例文〉
机と椅子がある。
3. 変化
〈例文〉
明日は雨となります。
4. 比較
〈例文〉
私の服と同じです。
5. 行為の相手
〈例文〉
友達と一緒に勉強する。
【より】
1. 起点
〈例文〉
明日の朝より、開始します。
2. 比較
〈例文〉
中国は日本より広い。
3. 限定
〈例文〉
諦めるより、仕方がない。
【から】
1. 起点
〈例文〉
明日から勉強します。
2. 原料
〈例文〉
ワインはぶどうから作る。
3. 原因
〈例文〉
油断から、事故が起こった。
4. 授受表現の授ける側を表す
〈例文〉
友達から聞いた。
【で】
1. 動作が行われる場所
〈例文〉
学校で勉強します。
2. 手段
〈例文〉
日本語で話します。
3. 道具
〈例文〉
自転車で行く。
4. 動作主の状態
〈例文〉
全力で戦う。
5. 原因
〈例文〉
病気で会社を休んだ。
6. 材料
〈例文〉
おにぎりは、米で作る。
7. 範囲
〈例文〉
ここでは、タバコを吸うことができません。
8. 基準
〈例文〉
3人で、3,000円となります。
9. 動作を行う主体
〈例文〉
費用は会社で負担します。
【や】
並立の関係
〈例文〉
りんごや桃などの果物が好きだ。
【格助詞の省略】
格助詞「が・に・へ・を」は省略可能です。
〈例〉
誰がやる? → 誰やる?
どこに行く? → どこ行く?
どこへ行く? → どこ行く?
日本語を勉強する。 → 日本語勉強する。