動詞

 動詞とは、物事の動作・作用・存在などを表す単語のことです。辞書形は、五十音図のう段で終わります。 活用がある自立語です。
 また、動詞は、五段活用上一段活用下一段活用カ行変格活用サ行変格活用の5つに分類することができます。


【五段活用】

 五十音図のあ段い段う段え段お段五段にわたって活用します。 教科書によって、「Group-1の動詞」、「タイプ1の動詞」ということもあります。

〈例〉

 書く・読む・買う


【上一段活用】

 五十音図のい段だけで活用します。 教科書によって、「Group-2の動詞」、「タイプ2の動詞」ということもあります。

〈例〉

 見る・起きる・降りる


【下一段活用】

 五十音図のえ段だけで活用します。 教科書によって、「Group-2の動詞」、「タイプ2の動詞」ということもあります。

〈例〉

 食べる・出る・教える


【カ行変格活用】

 「来る」だけの特殊な活用です。 教科書によって、「Group-3の動詞」、「タイプ3の動詞」ということもあります。


【サ行変格活用】

 「する」「〜する(ずる)」だけの特殊な活用です。 教科書によって、「Group-3の動詞」、「タイプ3の動詞」ということもあります。

〈例〉

 する・勉強する・移動する


【自動詞】

 自動詞とは、動作の対象を必要としない動詞のことです。

〈例〉

 落ちる・残る・流れる・始まる


【他動詞】

 他動詞とは、動作の対象を必要とする動詞のことです。

〈例〉

 落とす・残す・流す・始める


さち先生の一言

 一般的に、自動詞と他動詞では意味が異なります。ですが、自動詞の「落ちる」と他動詞の「落とす」、自動詞の「残る」と他動詞の「残す」は形が似ていますね。このように、区別が難しい動詞はたくさんあります。 形が似ている自動詞と他動詞をまとめた動画は、YouTubeやBilibiliのおにぎり君のチャンネルで、ご覧ください。

 中には、自動詞と他動詞で全く形が同じものもあります。

〈例〉

 お店が開く。 (自動詞)
 お店を開く。 (他動詞)


【可能動詞】

 可能動詞とは、「〜できる」の意味を含む動詞のことです。

〈例〉

 読める・書ける・食べられる・できる


【補助動詞】

 補助動詞とは、その動詞の本来の意味が薄れて、 直前の語に意味を添える働きをする動詞のことです。平仮名で表記するのが一般的です。

〈例文〉

 鳥が飛んでいく。 (赤い部分)
 食べてしまった。 (赤い部分)


 補助動詞となる単語には、次のようなものがあります。

 あるいるおくくるくれるしまうみせるみるもらうやるいく(ゆく)

さち先生の一言

 時々、「下さい」と「ください」の区別が分からない、という質問をもらいます。 基本的に「下さい」は本来の動詞で、「ください」は補助動詞だと覚えてください。 例えば、「食べ物を下さい」の「下さい」は本来の動詞で、「食べ物を取ってください」の「ください」は「取る」に意味を添えている補助動詞です。 詳しい動画は、YouTubeやBilibiliのおにぎり君のチャンネルにあるので、ぜひご覧ください。