接続詞

 接続詞とは、前後の文をつなぐ単語のことで、「つなぎ言葉」とも言われます。 活用がない自立語です。
 接続詞は、意味によって、「順接」「逆接」「並立・添加」「対比・選択」「説明・補足」「転換」などに分類することができます。


【順接】

 順接の接続詞は、前の事柄を原因・理由として、後ろに、当然の結果や結論がきます。

〈例文〉

 [文-1] 昨日は雨の中、外に出た。だから、風邪を引いた。
 [文-2] 私は大きな声で怒った。すると、彼女は泣き出した。
 [文-3] 宿題が終わりました。よって、私は今からゲームをします。

〈解説〉

 「だから」「すると」「よって」が順接の接続詞です。
 他にも、「それで」「ゆえに」「したがって」などがあります。


【逆接】

 逆接の接続詞は、前の事柄に対して、後ろに、対立する内容や反対の概念がきます。

〈例文〉

 [文-1] 私は漫画を読みたい。しかし、勉強をしなければならない。
 [文-2] あの人は女性だ。だが、男性のような性格だ。
 [文-3] お菓子を食べたい。けれど、今は我慢します。

〈解説〉

 「しかし」「だが」「けれど」が逆接の接続詞です。
 他にも「けど」「けれども」「ところが」などがあります。


【並立・添加】

 並立・添加の接続詞は、前の事柄の後ろに、前後の事柄を対等に並べたり、付け加えたりする内容がきます。

〈例文〉

 [文-1] 私は、春が好きです。また、秋も好きです。
 [文-2] この料理は美味しい。しかも、安いです。
 [文-3] 彼はとても優しいです。そのうえ、頭もいいです。

〈解説〉

 「また」「しかも」「そのうえ」が並立・添加の接続詞です。
 他にも「そして」「それから」「さらに」「なお」「かつ」「および」などがあります。


【対比・選択】

 対比・選択の接続詞は、前の事柄の後ろに、前後の事柄のどちらかを選ばせるような内容がきます。

〈例文〉

 [文-1] 明日または明後日に行きます。
 [文-2] 日本酒を飲みますか。それとも、ビールを飲みますか。
 [文-3] お小遣いをあげます。そのかわり、家の手伝いをしてください。

〈解説〉

 「または」「それとも」「そのかわり」が対比・選択の接続詞です。
 他にも「あるいは」「ないしは」「むしろ」「もしくは」などがあります。


【説明・補足】

 説明・補足の接続詞は、前の事柄の後ろに、前の事柄の説明や補足がきます。

〈例文〉

 [文-1] 私は、今忙しいです。なぜなら明日試験だからです。
 [文-2] 彼は日本が好きです。例えば、東京や京都など。
 [文-3] 明日、会議がありますね。ちなみに、資料の準備はできましたか。

〈解説〉

 「なぜなら」「例えば」「ちなみに」が説明・補足の接続詞です。
 他にも「つまり」「すなわち」「ただし」「要するに」などがあります。


【転換】

 転換の接続詞は、前の事柄の後ろに、話題を変える内容がきます。

〈例文〉

 [文-1] 最近、仕事が忙しいね。ところで、週末は何をする予定ですか?
 [文-2] 大変なことが起こった。さて、これからどうしようか。

〈解説〉

 「ところで」「さて」が転換の接続詞です。
 他にも「では」「それでは」「つぎに」「ときに」などがあります。


さち先生の一言

 「接続詞」と「接続語」は、名前は似ていますが、違うものです。接続詞は品詞の一つで、接続語は文の成分の一つです。簡単に言うと、接続語は文と文をつなぐ全ての言葉なので、接続詞は接続語の一部、ということです。接続詞は単独で接続語になります。

〈例文〉

 私は、お腹が空いた。だから、早くご飯が食べたい。

〈解説〉

 例文の「だから」は、接続詞であり、接続語です。